BACKNANGER(ばっくなんじゃー)
& スタンディングコースター
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この、ばっくなんじゃー/スタンディングコースターは、お馴染みトーゴのループコースターですが、ばっくなんじゃーが「逆走」、スタンディングコースターは文字通り「立ちのり」で、この2種類の車両が交互に同じコースを走るという、ここにしかないユニークなコースターです。
シャトルループなどの往復系を除けば、通常の周回コースを走るコースターで純粋に逆走するコースターというのは、逆走バンデット(稀な期間限定企画)くらいだと思われますので、貴重な存在です。立ち乗りも、他にはルスツ、よみうりランド、エキスポランド、三井グリーンランドと数少ないので、以上が複合するこのコースターは全国的に見ても異彩を放っていると言えます。
急な山の斜面を削り取るようにして何とか最低限の敷地を確保してはいるものの、やはりそういった制約のため、あまり広い用地は作れないわけですが、その限られた面積を頭脳的に活用して、みごとなレイアウトのコースターを作り出しています。
コースレイアウトは細長い敷地の辺縁部をなぞるように2周するもので、写真の赤矢印↓が1周目、青矢印↓が2周目を示しています。まず巻き上げから最高点で180度旋回→ファーストドロップから垂直ループ→大きく上ってキャメルバックを越えながら水平ループ→少し大きなキャメルバックを越えながら2周目に入り→小さなキャメルバック→ヘアピンカーブで折り返し→小さなドロップに続いて小さなキャメルバック→最後に「おきまり」のホップでフィニッシュです。
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狭い投影面積ですが、きっちり2周することで距離をかせぎ、その中に垂直ループ、水平ループ、キャメルバックなどをしっかり盛り込み、次々と局面が変わって飽きさせない素晴らしいレイアウトを実現しています。この中で出来る最大限のことをしている、といった感じで、その多彩さと密度の濃さは、サイズは違うものの、フジヤマやサーフコースターに通じるものを感じます。
垂直ループから水平ループへの連続、というレイアウトも珍しいもので、しかもぐっと上ってキャメルバックを越えるみたいにしながら右カーブして水平ループに入るところは、おもわず「お見事!」と、唸ってしまいます。
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「階段その1」と「階段その2」の間の「踊り場」から見たところ。頭上に巻き上げ最高点の180度旋回があります。斜面を削って「ひな壇」のように用地を確保しているのがわかります。
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反対側(水平ループの側)から見たところ
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最後のホップを経てフィニッシュ(↑印)すると、そこでしばらく待機して、駅舎(↑印)の方のスタートを待ちます。こうやって単純に「逆走」と「立ち乗り」が交互運転しているということです。(車両が違うというだけで、ふつうのコースターと何ら変わりないわけですが)
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搭乗口
これは、入り口が2つあるというわけではなく・・・
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↓↓↓
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要するに、ただ2列に並ぶというだけのことです
↑こんな雰囲気が「鷲羽山ハイランドらしさ」デス。いいぞ、いいぞ!!
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ところで
こんなこともあったそうです
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〜〜「陰の真打ち」登場〜〜
さてこちらが、サンバチーム、スカイサイクルと並ぶ鷲羽山ハイランドの3大名物のひとつ
やたらと伸ばす兄ちゃんで〜〜〜〜す!!
ヨロシク
駅舎の頭上にあるこの「ブース」で、マイクを握って、この場を仕切っています。やっていることは普通のスタッフの仕事なんですが、このアナウンスがすごい。ノリノリのDJみたいな感じ
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文字では正確に再現できませんが、こんな↓↓です。そして、ただ伸ばすだけじゃなくて、実際には伸ばすところの抑揚(上げ下げ)が絶妙なんです。
ばっくなんじゃー ホームへ入りまぁあ〜〜〜〜すぅ〜うぅ〜〜〜〜〜
ゲートがひらきまぁあ〜〜〜〜すぅ〜うぅ〜〜〜〜〜
あんぜんバンドをロックしまぁあ〜〜〜〜すぅ〜うぅ〜〜〜〜〜
ごりよ〜お〜〜〜〜くだあ〜〜〜さあぁ〜〜〜〜〜〜いい〜〜〜〜
しゅっぱつしまぁ〜〜あぁ〜〜すうぅ〜〜〜〜
ごじょ〜おぉ〜〜〜しゃ〜〜あ〜〜〜〜ありがとおぉ〜〜お〜〜〜・・・・
すごい名調子です!!
こんな日本語、私これまで50年近く生きてきて、はじめて聞きました。感動した!!
もう、これは「芸術」の域に達していると思われ、ぜひとも重要無形文化財に指定・認定していただきたい
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巻き上げ
ばっくなんじゃーと観覧車、チューピーコースターの3つが重なるショットです
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逆走だから、これもドロップじゃなくて、巻き上げです。
車両の先頭部分には、若干、フジヤマの「面影」が漂う
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これも巻き上げですが、ウルトラツイスターの全景も写っているので載せました
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巻き上げ最高点から右旋回
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ファーストドロップ
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同じくファーストドロップ
落差は比較的小さいです
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垂直ループ
「ファーストドロップに続くバックでの垂直ループ」というのは、ここの他には、ループ・ザ・ループとアトミックコースター系でしか味わうことができない、貴重なものです。
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垂直ループを抜けた後、一気に上昇して、キャメルバック越えみたいにして水平ループに入ります
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2回転の水平ループ
これに至るコースレイアウトは
目立たないけれど、ほんとうに見事な「連続技」と言えます
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2周目の入り、連続キャメルバック
水平ループを抜けたあとの、大波、小波
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→→このあと終盤は、スタンディングコースターのほうで
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スタンディングコースターの巻き上げ
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ファーストドロップ
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2周目の連続キャメルバック
大波、小波ときて、すぐにヘアピンカーブとなる流れ
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ヘアピンカーブの出口はちょっと上ってキャメルバック風にドロップ
(こうやってよく見ると、人々の様子がみんな違うのが面白いですね)
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その後、続いて小さなキャメルバックから最後のホップへ
このコースターはコースの各部分をそれぞれけっこう間近で見ることができるので、そういった意味でも楽しみが多いコースターといえます。
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まとめ
コンパクトなループコースターなのですが、無駄なところが一つもなく、多彩なコースレイアウトの連続で楽しませてくれます。垂直ループ、2回転水平ループ、キャメルバックと、ほんとうにコースターの「三種の神器」を盛り込んだ、といった感じですね。
もちろんスケールの大きさとか豪快さとか、スピード感、とかそういった要素は持ち合わせていないわけですが、「にぎやかさ」、「楽しさ」などが感じられる、ここ鷲羽山ハイランドにぴったりのコースターだと思います。
「やたらと伸ばす兄ちゃん」の名人芸も楽しさを2倍くらいに増幅している感じで、光っています。ずぅ〜〜〜〜〜っと続けてほしいなあ。
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