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所在地:横浜市金沢区
交通アクセス:JR根岸線「新杉田駅」または京浜急行「金沢八景」駅より
シーサイドラインで八景島駅下車
横浜市の一番南に位置し、鎌倉市、逗子市、横須賀市と境を接する金沢区。その一角にある人工島「八景島」のまるごと全体を使って展開しているシーサイドアミューズメントパークが横浜八景島シーパラダイスです。具体的な内容としては、アクアミュージアム(水族館)、プレジャーランド(遊園地)、ベイマーケット(ショップ・レストラン)、マリーナ、ホテル、以上の施設から成ってるということですが、遊園地ファンの視点で簡単に言えば、「遊園地と水族館が合体した施設」ということになります。
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八景とは
国語辞典によれば「一地方の特にすぐれた八つ景色、または景勝(景色のよい土地)」とのこと。
中国湖南省に瀟江(しょうこう)と湘江(しょうこう)という二つの川が合流するところがあり、そのあたりは「瀟湘(しょうしょう)」と呼ばれ、大変に景観が素晴らしい所だっとそうです。その付近の八ヶ所を北宋(1000年ごろの中国)の画家「宋迪(そうてき)」という人が画題として選んだことから、「八景」という「考え方」、「風景、景勝地の取り扱い方」といったものが生まれたということです。
それが日本にも伝わって、1500年ごろには最初の有名な八景として、近江八景(琵琶湖南部の景観)というものが生まれました。さらにその後、日本各地にもこれが伝わって、いろいろな「八景」が誕生したらしいです。
こちらは江戸時代の初期、1677年に中国の僧「心越禅師」が金沢の地を訪れたとき、ここで目にした海岸沿いの風景が、中国の瀟湘八景にそっくりだったことから、これを絶賛して歌に詠んだとのことで、そのあたりから「金沢八景」との呼び名が生まれたとされています。さらに江戸時代末期には東海道五十三次で名高い浮世絵師の歌川(安藤)広重が「金沢八景」を描いたことから、金沢八景の名は、より一層有名になりました。
この金沢の海岸沿いの一帯は以上のように、古くから、人々に賞賛されるほどの風光明媚なところだったのですが、江戸時代以降、埋め立てによる開拓が進められたことにより、現在では昔の面影はすっかり失われてしまいました。今日、「これがあの有名な金沢八景」というほどの風光明媚な場所を見つけることは困難で、わずかに、京浜急行電鉄の「金沢八景駅」と、この「八景島」に名前だけを残しているといった状態です。
この金沢地区では、昭和46年から横浜市の都市計画の一環として「金沢地先埋め立て事業」というのが行われました。その目的は市内に点在する中小企業を移転させて市民の住環境を改善するということでしたが、これと同時に市民のために自然としての海岸を保全するという目的で、人工浜(海の公園)と人工島(八景島)が計画されました。
まず昭和63年(1988)に海の公園海水浴場がオープンし、続いて平成元年には沿岸をつなぐ新交通システム「シーサイドライン」が開通、平成5年(1993)に八景島(シーパラダイス)のオープンとなりました。
もともと横浜市の公共事業の一環として生まれた人工浜と人工島であり、それぞれ「海の公園」の中の「浜部」と「島部」と呼ばれ、両者1セットとして、市民のための「公園」との位置づけで整備が進められました。しかし最終的には人工浜の方だけが「海の公園」となって市の施設として運営され、人工島には八景島シーパラダイスが「入居」することとなりました。
八景島シーパラダイスは(株)横浜八景島(コクドや京浜急行、清水建設などが出資する民間会社)による運営で、第3セクタということではないようです。このあたりの事情はよくわかりませんが、年代的にバブル期のテーマパークブームの時期と一致していることから、そういった流れの中で当初予定になかったアミューズメントパークの進出ということになったのではないか、と推測されます。
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シーサイドラインに乗って八景島シーパラダイスへ
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シーサイドラインは、金沢地区の埋め立て事業と平行して設置された、いわゆる「新交通システム」です。
JR根岸線新杉田駅と京浜急行金沢八景駅(の近く)を結ぶ約10kmの区間で運行しています。
電気で動き、タイヤで走り、無人運転をしている、そういった特徴のある交通機関です。オフィシャルサイトにメカの詳細などが載っていて興味深いのでぜひ参照してください。
こういった新交通システムとしては、他に、神戸ポートピアランドに行くときに利用する「ポートライナー」や、東京お台場を通る「ゆりかもめ」などがあります。
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写真左端の木立の向こう側に八景島駅があります
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八景島駅を下車したら左手に進むと金沢八景大橋があって、これを渡って八景島に「上陸」します。このように、島全体がアミューズメントパークになっているというのは、メジャークラスの施設では全国でもここだけでしょう。
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それでは金沢八景大橋へと進んでみましょう
この金沢八景大橋は八景島駅方面からのアクセス路となっていますが、八景島にはこの他にあと2本、合計3つの橋がかかっていて、それぞれ島の出入りに利用されています。
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下の写真は、橋を渡りながら左を見たところ。ここに見える橋は、主に車道となっている橋で、首都高速湾岸線に続く国道357号線が乗り入れています。ただし島内に駐車場はなく、この橋を渡って八景島に入ると、サーフコースターの手前あたりで「行き止まり」のターミナル状になっており、そこは主として団体バスの発着所として使われています。
余談になりますが、その団体バス発着所というのは、例年「横浜国際女子駅伝」の折り返し点(第3中継所)となるところで、この付近の様子は毎年テレビ中継されます。2005年は2月27日に開催の予定なので、気がついたらテレビ中継をちょっと覗いて見てください。
こうやって橋を渡っていると、ブルーフォールも見えて、いやが上にも気分が高揚してきますね。
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ところで、3つ目の橋は、ブルーフォールの近くを通る、この屋根付きの橋。これは駐車場からのアクセス路として使われるもので、アクアミュージアムに直結しています。
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再び金沢八景大橋に戻りますが、右前方にはサーフコースターとウオーターシュートが見えます。
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金沢八景大橋から見た、海の公園
先にも述べましたが、この海の公園は、埋め立て事業の一環として整備された人工の砂浜で、ここは現在、「横浜市内で唯一の海水浴場」として知られています。砂は千葉県の方から運んできたものだそうです。
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いよいよ八景島に上陸
八景島自体には「入園料」はないので、どのルート(橋)から入っても、「改札口のある入場ゲート」みたいなものはありません。
橋を渡りきると、まず正面にはメリーゴーラウンドがお出迎え。
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メリーゴーラウンドは、オーソドックスな、あるいは「古典的」といっていいようなタイプ。かなり大型です。
「20世紀初頭の木馬専門彫刻作家たちの流れを受け継ぐ、アメリカ・サンフランシスコの木馬専門店で制作された」(オフィシャルサイトより)とのことで、なかなか手の込んだ感じです。私は見たことがありませんが、夜のイルミネーションがなかなか美しいようです。
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バイキング
50人乗り、と中型規模のバイキング。向こう側に重なるようにして見える橋が渡ってきた金沢八景大橋です。
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最大傾斜65度とのことで、なかなかの迫力
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これは普通の レッドバロン
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ドランケン・バレル
テーブル上でまわる「たる」のパーフォーマンス(オフィシャルガイドより)とのこと。
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コーヒーカップ、ティーカップの類に似ていますが、土台がこのように少し傾斜します。全体としてそんなに激しい動きではありません。
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アクアミュージアム
八景島シーパラダイスの中心施設と言ってもいい水族館です。一説によると約500種、10万匹の海の生物を集めてあるとのことで、国内最大級の水族館です。展示ももちろんですが、アクアスタジアムと呼ばれるショー施設が売り物で、ここではイルカ(3種)、クジラ(2種)、セイウチ、アシカ、トド、ペンギン、カワウソ、といった多種の海獣が出演するショーを見ることができます。さらに最近、ドルフィンファンタジーという、イルカをテーマにした水族館が別棟で新設され、ますますの充実ぶりを見せています。
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ここは、右にマリーナの入り江、左にベイマーケットが並ぶ、海辺のメインストリートみたいなところです。
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上と同じ場所から見た、マリーナとアクアミュージアム
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ところで、マリーナといっても、実はここには 2つのマリーナが同居しています。見えている手前の部分は「シーパラダイスマリーナ」といって八景島シーパラダイスの一部なのですが、さらに下の写真で向こう側の部分(2棟と建物を含む)は「 八景島マリーナ」という別施設のマリーナになっています。その昔、東京近辺12大学が利用していたヨットハーバーが金沢埋め立て計画により閉鎖を余儀なくされ、その代替地として八景島の一部が用意されここに移転したという経緯があるそうです。
だから八景島全体が「イコール八景島シーパラダイス」と思われがちですが、厳密に言うと、島内に別会社の施設が一つ混じっているということになります。
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シーパラシー太
御存知、八景島シーパラダイスのマスコット
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海上レストラン 鴎(かもめ)亭
こういった施設があるのも、人工島のシーパラダイスならではと言えます。マリーナとは反対側の「海の公園」を望むロケーションです。
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海上レストラン パーマーストン
マリーナのある湾を望むポリネシアンレストラン。ここも湾内に飛び出すような「海上」という体裁になっていて、シーパラダイスらしい雰囲気をかもし出しています。
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シーパラダイスタワー
高さ90mまで上昇する展望タワー。円盤状の搬器部分がゆっくり回転しながら、上昇、下降します。ブルーフォールと並んで100m級のタワーが2本立っているという場所は全国的に見てもたぶんここだけでしょう。
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イベント広場
いわゆる「多目的広場」みたいになっていて、通常はこのようにふつうの公園の広場みたいに憩いの場として利用されています。
交通アクセスもいいし、入園(入島)無料なので、一般の公園的な利用をする人も多いと思われ、休日にはけっこう賑わっています。
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ウォーターシュート
ローラーコースターと同じくらいの歴史を持つ絶叫マシン、ウォーターシュート(詳しくは、絶叫コラム内、「ウオーターシュートの歴史」を参照)。たぶん現在国内ではここだけにしか存在しないと思われますので、大変貴重なアトラクションです。
長さ70m、斜度12度とのことで、坂を滑走する乗り物としては今となっては「大したこと無い」のですが、魅力は何と言っても「船頭さんのジャンプ」のパーフォーマンス。
現在普及している類似機種(坂を滑り降りて水に突っ込んで水しぶきをあげるもの)は、水に突入してからも水路(軌道)があって、突入時にもライドが固定された状態でコースターのように水面を進んで行きますが、ウォーターシュートは、池に入ったら「普通に水に浮くボート状態」になります。だから水面に突入した時には船首が跳ね上げられて船全体が激しく動揺します。このため、船頭さんも船の動きに合わせてジャンプしないと振り落とされてしまうのです。
この池のように囲んであるところ↑↑の手前はもう海です。だから滑り下りている時には海に向かっているような感じだと思います。
冬期(11月初旬〜3月中旬)は営業休止です。残念ながら、稼働しているところの写真はゲットできていないので、船頭さんのジャンプの様子は以下のサイトでご覧になってください。
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「19世紀から20世紀初頭にかけてアメリカのミシシッピ川を走っていたリバーボートをイメージして造られたクラシカルな遊覧船(オフィシャルサイトより)」とのこと。島のまわりを4分の3周くらいクルーズします(所要時間約15分)。なぜ1周でないかというと、陸に面する側には先に挙げた3つの橋が並んでいるので、橋のある部分は避けているからです。
ディズニーなどと違って、何しろ「本物の海」ですから、普通のアミューズメントパークの乗り物とは一味違った本格的な遊覧船の雰囲気が味わえます。けっこうオススメ。特に、海側から見るサーフコースターの姿は格別!ファン必見、と言えるかもしれません。
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〜〜横浜八景島シーパラダイスのまとめ〜〜
このサイトでは詳しくは紹介できませんでしたが、とにかくアクアミュージアムとドルフィンファンタジーを合わせた水族館施設の充実度はピカ一。名実ともに国内屈指の水族館と言えます。
遊園地施設は、アトラクション数も少なく、その全体像としては、どちらかというと「付属」的な色彩が強いというのが正直なところ。ただし、日本一の垂直落下マシン「ブルーフォール」と、これまた国内屈指のローラーコースター「サーフコースター」という2大アトラクションがあることから、絶叫ファンにとっては、ある種、「聖地」みたいな存在感というのも持ち合わせています。
ブルーフォールとサーフコースターに乗るだけでも、遠くからはるばる時間とお金をかけてでも訪れる価値はあります。そこへ持ってきて、すばらしい水族館もあるということになれば、満足度はきわめて高く、これは本当に「お得な」アミューズメントパークと言えるでしょう。
さらに一方では、「公園」的な整備もよく行き届いており、当初考えられていた「海の公園」という性格も決して失っていません。入島自体も無料なことから、いろいろな楽しみ方というのが可能で、そういった意味から「懐の深さ」といったものを感じさせる施設であると言えます。
チケット類も、用途、時間帯などに応じて細かくフリーパスが設定してあって、大変利用しやすいです。
以上、まとめると、どなたにも無条件でお勧めできる、すばらしい施設だと思います。
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尚、ウオーターシュートのところにもリンクを貼ってありますが、八景島シーパラダイスと金沢八景付近の情報は以下のサイトに詳しいので、あらためてご紹介しておきます。よろしかったらぜひ参照してください
→参考サイト:「海と丘の風が出会う街から」
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