スペースショット & フリーフォール 
  
  
スペースショット
SPACE SHOT
スペースショットは、国内各地に比較的多く分布している垂直打ち上げマシンですが、他の遊園地にあるものはすべて50m級(50〜60mの間)。ここにあるのは、何と高さ75mで3本連立というすごいスケールのものです。もちろん日本一。(ちなみに、オフィシャルサイトには「世界最高」と書いてあります) 
        絶叫コラム「スペースショットの話」参照
     
ナガシマスパーランドには目立つマシンがたくさんありますが、その中でもこのスペースショットは、スチールドラゴン2000、大観覧車オーロラと並んで、園内どこからでもその姿を見ることができるランドマークです。

高さ75mくらいですが、3本並んで立っていて最上部でつながっているので、これを近くで見ると、100m級のタワーであるブルーフォール(横浜八景島)やタワーハッカー(東京ドームシティ)などよりもずっと存在感のある巨大な「建築物」として目に映ります。

  
  
3基のスペースショットが正三角形の頂点に立っているという位置関係です。実際にはこれがフル稼働することは少ないようです。

  
  
作りや装飾などは他のスペースショットと特に違いはありません。ここだけ見れば何の変哲もない普通のスペースショット。

乗車すると、カウントダウンがあって、一気の発射、急上昇となり、最高点に達すると、下降に転じて自然落下し、落下したら一度下の方でバウンドするような動きを伴います。

  
  
シートの配列は、スペースショットに一般的な4席+2席という形です。

   
   
上昇中!

  
      
↓このあたりが最高点

下で見ていると、これだけの高さへ向かって急上昇していくさまは、迫力があります。ほんとうに「天まで飛んで行け!」みたいな感じ。

最高点に達した後の自然落下も、かなりの落下距離があるので、それなりの落下感を楽しめます。

  
      
別のタワーのカット
(上昇中)

  
  
最高点付近です

50m級の普通の機種と比べると上昇時間、落下時間、高さ、などそれぞれ1.5倍くらいの実感は確かにあります。上昇スピードも少し速いような気がします(これについてはデータがないので本当のところはよくわかりませんが)。

  
      
     
   
  
↓このあたり、最高点です。かなりちゃんと上まで行ってますね。

てっぺんに日米の国旗が立っているところが面白い。

   
まとめ

日本一のスペースショット。この高さはここだけなので、行ったら絶対に乗るべし!

とにかく高い、でかい、という感じで、初めてだと、最初に遠目に見ただけでも、ちょっと「引いて」しまいがち。

そして、乗り場に行って、下から上を見上げて、発射されて行く様子を目の当たりにすると、ますます怖くなってしまいます。

だから初めてトライする時に、「これなら何とかいけそう」と思えるか否か、といった点では、50m級と比べてハードルは高いような気がします。初めての時には、あれこれ考えずに、「もう、行くしかない!」と強く心に決めて、突撃してください。乗り場付近で上を見上げてあれこれ考えていると、決心がつかなくなる可能性があります。(ただし、ふつうの50m級の経験がある人は、特に問題はないと思いますが)

  
      
       
フリーフォール
フリーフォールは世界の絶叫マシン界において、史上初の垂直落下型として登場したエポックメーキングな機種で、第1号機は1982年にアメリカのマジックマウンテンに設置され、その後世界に普及したものです。製造メーカーはスイスのインタミン社。

日本では1986年、東京サマーランドと姫路セントラルパークに設置されたのが最初。その他、ここナガシマスパーランド、ルスツリゾート(北海道)、スペースワールド(北九州)と設置されましたが、スペースワールドのもの(名称「フリーフォールGO」)はしばらく稼働した後、撤去されました。だから現在国内に計4基ということになります。

    
一般には高さ40mとされていますが、ナガシマスパーランドのオフィシャルサイトでは「高さ45mから垂直落下」と書いてあるし、姫路セントラルパークでは「地上35mの地点から・・・」、サマーランドでは「地上40mからの垂直落下」などと全部数値が違います。そんなに細かく違う機種を作るはずはないので、おそらく実際には、全部同じスペックではないかと思います。最高速度は90km/h。
  
  
タワーの最下点のところに乗り場があって、箱型のライドに乗り込みます。1箱に4人乗りで横1列にシートが並んでいます。シートにはU字型のハーネスがついています。スタートするとこの櫓(やぐら)みたいに組まれたタワーの中を垂直に上昇します。ライドの箱の前方は開いていますが、背後と両サイドは囲まれた感じになっていて、さらにタワーの鉄骨にも囲まれた状態になっているため、かなり「暗い」印象で、いやが上にも恐怖感が高まります。上昇スピードはけっこう速い感じ。

  
  
最高点に達すると、がくんと一時停止。次に写真下↓の状態から、落下ラインに入るために、こんどはそのまま前方へと移動します。前方に移動したところで、スタンバイ完了!ここでちょっと間があった後、「ガシャン」というような、重い鈍い音と共に、いきなりフリーフォール!!となります。

  
FALL !

落下時間は1.8秒くらいで、この間、1.5秒程度の無重力状態が体験できるようです。だから、「あっ」、とか、「うっ」というような感じにはなりますが、じっくりと絶叫するほどの時間はありません。

自由落下の際の感覚は、基本的には他のタワー型垂直落下マシンとそれほど大きな違いはないと思います。ただし、箱型になっていて、床もあって足を床に着けた状態なので、あまり空気が体に沿って流れない感じなので、どうしても爽快感という点では劣ります。

さらに、大きく違うのは下に達して、向きを変え始める部分。垂直部分と水平部分の間のつなぎは円軌道になっているのです。この部分での最大加重力は5Gくらいだそうですが、直線から円軌道に移行してこのGが急激にかかるのは、かなりの衝撃として感じられます(コースターだったら首が危ないので、クロソイド曲線にしなければならない部分です---コースターとは体の向きなどが違うので大丈夫ですが)。

体に対して背後〜下方にかけての方向、すなわちお尻の方に向かって大きな最大重力がかかるその感覚は、他の絶叫マシンでは体験できないものです。でも、これはちょっと乱暴な感じもしますね。

  
垂直に落ちて、下で円軌道に沿って水平のラインに移行するわけですから、最後は体勢が寝た状態で足の方へ進む形となり、水平の直線路でブレーキングとなります。端の方で停止したら、今度はそのままゆっくりとバックしてスタート地点に戻るのですが、バックしながら下の写真の黄色矢印のところで下の段に移行し、そうしながら箱(ライド)の体勢を起こして、フィニッシュとなります。

     

今となっては、垂直落下の爽快感は後発のタワー型に「一歩譲る」と言わざるを得ませんが、これは登場した年代を考えればしかたのないことでしょう。

無重力状態もほんの一瞬という感じで、言ってみれば瞬間芸みたいなものですが、そこに到るまでの暗ぁーい雰囲気や、何となく気味の悪い機械音、それに激しい加重力などが味わえることを考えると、トータルではかなり絶叫度の高い、かつ「味わいのある」マシンだと思います。

すでにかなり古いマシンとなっていますが、あまり場所をとるものでもないので、できればいつまでも残しておいてほしいですね。

   

inserted by FC2 system