日本モンキーパーク
   所在地:愛知県犬山市

交通アクセス:名鉄犬山線犬山遊園駅からモノレール4分
       名神高速道路小牧ICまたは中央高速道路小牧東IC下車

遊園地と動物園の複合施設というのはよくある組み合わせですが、こちらの動物園はそんなありきたりな動物園ではありません。モンキーパークという名が示すとおり、サル専門の動物園なんですが、そんじょそこらの適当な動物園ではなく、国内ではダントツの最高峰、世界でも屈指のサル類専門動物園だというのだから、これは大変なものです。

名称がわかりにくいので説明しますと、日本モンキーパークというのは、この「世界サル類動物園---組織名(財)日本モンキーセンター」と、「遊園地」を合わせた複合施設全体の名称ということです。

日本国内でサルの研究といえば、京都大学霊長類研究所が超有名ですが、この研究所は京都ではなく、この犬山(愛知県)の日本モンキーパークのすぐ隣にあります

モンキーパークの開業は古く、昭和31年(1956年)なんですが、実はこちらのほうが先にできて、その後昭和44年にモンキーパークの隣接地に京都大学霊長類研究所が設立された、という歴史があります。

どうしてそうなったかという理由は、「霊長類学」の創始者の一人といわれる京都大学の河合雅雄先生(霊長類研究所の助教授、教授と歴任した人)が、そもそもこの日本モンキーセンターの設立に尽力したという経緯があり、そういった関係から、この地に霊長類研究所が作られたのではないかと思われます。

日本モンキーパークは名鉄(名古屋鉄道)が経営する一種のアミューズメントパークですが、設立当初から日本の霊長類研究の最先端の施設として発足し、その後も京都大学霊長類研究所と深い関係を持ちながら今日に至っている、という大変アカデミックな施設といえます。

    

   
〜〜それでは、日本モンキーパークをご案内します〜〜
   
ENTRANCE

ここはメインゲートともいえる、遊園地第1ゲート。

ほかに遊園地第2ゲート(遊園地の中心部に近いところ)と、動物園ゲート、以上、3ヶ所から入場できるようになっています。

   
    
  
ところで、遊園地はどこに?

さて、このメインゲートをくぐって中に入っても、すぐに遊園地や動物園は見えてきません。まずはこのように、池のある庭園が現れます。

高いところには、何やらモニュメントのようなものが・・・
と、思ってよく見ると↓↓

   
   

太陽の塔(大阪万博)のパクリか?

と思ったら、「若い太陽の塔」といって、同じ岡本太郎さんの作品だそうです。

しかも何と、大阪万博で「太陽の塔」が登場する1年前の1969年に、このパークのシンボルとしてここに設置されたものだそうです。

お宝発見!といった感じですね

若い太陽の塔 岡本太郎作 1969

   
    
<参考>

←こちらが

大阪万博公園の太陽の塔

   

確かに、こうやって比較してみると、この有名な太陽の塔の「原型」というか「前身」がモンキーパクの「若い太陽の塔」である、というふうに理解することもできそうです。

   
   
   
先ほどの池の左側を回るように進むと、遊園地へと続く階段があります。
それにしても緑一色といった感じのすばらしい自然環境です。

  
    
そしてこの階段を登ると、いよいよ遊園地が見えてきます。

   
    

観覧車

名前は「大観覧車」で、高さは55mです。名称ばかりか、見た目もいたってシンプルで飾り気なし。でも展望は良好でオススメです。

  
  

観覧車からの展望

さて、その大観覧車から動物園(モンキーセンター)方面を見たところ。青いタワーが飛行塔で、その向こう、緑の多いエリアにサルの世界が広がっています。さらに、この写真で見ている反対側の眼下にはイーグルコースターが見えるという位置関係です。

  
  

スカイダンボ

    

遊園地と動物園の行き来には、このスカイダンボが活躍します。

この乗り物はどこの遊園地でも人気が高いですね。ある意味、遊戯機械の「名機」かもしれない。

  
  
モノレール

    

よくある遊園地の園内の「乗り物」ではありません。正式名称は名古屋鉄道モノレール線といって、「JR時刻表」などにもちゃんと乗っている、立派な?名古屋鉄道(名鉄)の1路線なんです。

名鉄の犬山遊園駅〜成田山〜動物園(モンキーパーク)をむすぶ全長1.2kmで、この間の所要時間4分、料金は150円です。

   
   
普通乗車券だけでは降りられない駅

このモノレール「動物園」駅は、モンキーパークに来るためのいわば専用駅なのですが、名鉄線の駅の中で、唯一、普通乗車券だけでは降りられない駅、として知られています。

なぜかというと、駅がモンキーパークの中にあるからなのです!!

だから、改札口から出たとたんに、パークに入園したことになってしまうので、この駅で降りるには、乗車券だけでなく必ずモンキーパークの入園券も必要になるというわけです。

また、そんな関係で、このモノレール線は、モンキーパークの開園している時にしか営業していません。

   

昭和37年(1962年)日本初の跨座式モノレール営業路線として開業し、現在に至っているというから、非常に由緒あるモノレールと言えます。(→→参考資料はこちら

  
   
   

飛行塔

これは意外な事に、2003年の設置だそうで、どこか他からの移設かな?

スカイランドいこまの飛行塔などと比べると、いささか回転スピードが速い!せっかく眺めも良いので、もう少しゆっくり回してほしいなあ、と感じます。

   
     
アラビアンメリー

    

よくある機種ですが、どうして「アラビアン」なのかなー? 知ってる人がいたら教えてください。

  
   
ショーボート

    

昔ながらの「まったり系」です。

何げに星条旗?が付いている。

水がきれいなのがいいです。

   
   
とうとう乗ったぞ〜!!
(アンパンマンハッピースカイ)

念願かなって、このとき(2004年夏)はじめて乗れました。実際乗ってみて、やっぱりこれは、「自分で乗るためのもの」じゃなくて、子供が乗っているのを見たり、写真を撮ったりするための乗り物なのだなあ、と実感。

  
   
レッドバロン

操縦席に機関銃が付いていて、撃てます(もちろん音だけですが)。

こうやって上から見ると、すごく綺麗だということを発見しました。絵に描いたみたい。

  
  
ストロベリーカフェ

   

定番遊具「コーヒーカップ」のサンリオバージョン

キティやマイメロディなど、好きなキャラクターのカップを選んで乗れるのが嬉しい!

   
    
サーキット2000

乗りてェ〜〜〜!と言ったところで、身長制限130cm以下なんで、永遠に乗れないんですよおー(悲)。

いろいろなクルマが連なって、ぐるぐる回って、イルミネーションがチカチカ光って、とても楽しげです。

   
     
クレージープレーン

    

お子様用フライングカーペットです

これだと確かに飛行機の動きとしては、クレージーですね

   
    
ごきげんアンパンマン

    

汽車なのに、台車の上の部分がクルクルと回ります。スピン系コースターの子供版といったところかな。ただし回り方は、かなりゆっくりです。

    
    
フラッシュダンス

奈良ドリームランドや那須ハイランドパークにもありる、けっこう古典的な回転系。よく見るとかなり年季が入っているのがわかります。(遊具がどれも綺麗なモンキーパークですが、これだけは例外的にちょっとボロかったです)

舞台装置の基本は、「ミュージックエキスプレス」と同じといえますが、こちらはその「サスペンディッド」タイプとでも言いましょうか。

スピードが乗ってくると、それに応じて遠心力で搬器が傾いてバンク角がついた状態になるので、高速で回転するものの乗っていて自然な感じです。

これに比べてミュージックエキスプレスのほうは、バンクのないコースター状態なので、遠心力で激しく振られるのでよりハードだと言えます。

    
     
魔女のハングライダー

   

「パラトルーパー」と同じものかな?

真ん中にいるのは、「ほうき」にまたがって飛んでいる女の子。「魔女の宅急便」のイメージかな。これだけの演出で、楽しさがすごく増す感じ。

    
     
ニルスの冒険ランド

   

こんなアスレチック風遊具も完備。かなり立派なもので(ほかにもいくつかある)、子供ならこれだけでも半日くらいは遊べちゃいますね。

    
    
3Dサウンド

「忍たま乱太郎 とびだすサウンド館」とあって、何となく楽しそうだし、外観にも惹かれて入ってみました。

中にはこんな部屋がいくつか並んでいて、座ってヘッドフォンを着けます。

ヘッドフォン着けて待っていると、明かりが消えて、ほんとうに何も見えないくらい真っ暗になってしまいます

    

そしてヘッドフォンから、忍たま乱太郎のドラマみたいなのが聞こえてきて、その中の爆発音に合わせて、ちょっと部屋が振動したりして・・・まあ、そんなところ。

音がステレオで立体感があるということですが、何しろ真っ暗なので、変な感じです。時間もけっこう長いので、耳をふさがれて何も見えない状態が続くと、不安感がつのります。他の部屋では子供が耐えきれなくなって、大声で泣いていました。(これを聞いて、泣くのも当然、と思いました)

これはちょっと、いただけない・・・。

   
   
モンキーコースター
先頭にはゴリラ?の親子。ドロップもキャメルバックも、ループもバンクも、何もないコースター?で、どちらかというと、コースターというより「列車」「電車」の類に近いかな。少しスピードが速い「モンキートレイン」。

  
  

乗り心地は全般にBad !。しかもバンクがないので、カーブでは外に振られて、「ムギューッ」となります。だから、これはあまりオススメできませんーん。

このエリアは、写真でわかるように、このモンキーコースターをはじめ、イーグルコースターの終盤やドリームサイクルのライン(水色)が交錯しています。さらに下にはゴーカートのコースもあって、なんだかすごいことになっていますねー。

  
  
キャニオンスプラッシュ

まあ、ふつうの急流すべりです。これは最後の部分。ドロップの高さは11mとのことで、そんなに高くない。この岩のすぐ向こうにイーグルコースターが通っています。

イーグルコースターの敷地の内部にあるこのキャニオンスプラッシュですが、このライドにもイーグルが付いています。この付近は元々イーグル(ワシ)と縁が深い土地だとか、そういった理由なのでしょうか?

   

イーグルコースターとの「からみ」が一番の見どころかも。

このように木が茂った中を進むので、気持ちがいいです。

ただし、ラストでドロップしても、ぜんぜん水しぶきが上がらないのが最大の難点。水不足だったのかな?

霧吹きでちょっと掛けられた程度の「おしめり」でした。

   
   
〜〜ついでに、世界サル類動物園も少し御紹介〜〜
    
モンキーバレイ

   

100頭のヤクニホンザルが暮らす、サルの谷。

ヤクニホンザルとは、世界自然遺産に指定された九州の屋久島だけに生息しているニホンザルの亜種だそうです。

  
   
リスザルの島

ここは周囲を堀にまれた「島」のような作りになっていて、小さな橋を渡ってこの島に入ります。写真の木がこんもりと茂ったところにリスザルが20頭ほど放し飼いにされています。

島の中に入ると、こんなに近くで、リスザルを見ることができます。ただし一応、杭のようなもので仕切りがしてあって、サルの住む林の中には入れないのですが、けっこうサルのほうから人に近づいてきます。

これはスタッフの人がエサを与えているところ。リスザルは小さくてなかなかカワイイです。ただし木の上にいて、そこから「おしっこ」をすることもあるので、気をつけたほうがいいとのお話でした。

  
  
ヒヒの城

   

アフリカ生まれのアヌビスヒヒ(ドグエラヒヒ)がいます

こうやって、ポールの先端に腰掛けて、じっとどこかを見つめている姿が印象的でした。「見張り」でもしているつもりなのかな?

  
   
   
このように、室内にいて、ガラス越しに見れるところも多いです。

サルというのは、不思議と、見ていて飽きないですね。やっぱり人間に似ているからだろうか?

   
    
とうとうサルとお友達になってしまいました(笑)

  
     
 まとめ 

遊園地としての規模はそれほど大きくありませんが、「身の丈にあった」品揃えで、広い年齢層に対応した良いラインアップだと思います。

基本的には古いタイプの遊園地で、遊戯機械を単純に設置してあるだけなのですが、少しづつ遊具を新しいものに更新しているのと、古いものであっても、メインテナンスは良く、きれいな状態が保たれているので好感が持てます。また、山(丘陵)の緑の真っただ中にあるため、大変気持ちよく過ごせる自然環境と言えます。

何と言っても、動物園は学術的な価値も高い貴重な施設と言えますし、実際、興味深く、かつ楽しく見学することができ、「絶対オススメ!!」です。この動物園と遊園地の両方を堪能できて、フリー券3500円ですから、価格の点でもこれはたいへんリーズナブルです。

イーグルコースターとアトミックコースター、この2つは派手さこそありませんが、今尚、トップクラスの内容を持つコースターだと思われますし、これに超一流の「サル類動物園」があって、さらには、由緒のあるモノレールや岡本太郎さんの「若い太陽の塔」なども見れることを考えれば、遠方からでも訪れる価値は十分にあると思います。ぜひお出かけください。

  
  
アトミックコースター
   
   

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