イーグルコースター

日本モンキーパーク遊園地の「顔」と言ってもよいキャメルバックコースターです。

「山の斜面に配置されたコース」、これがこのイーグルコースターの第1の特徴。山の緑と、鷲をいただいたスタート駅舎とのコンビネーションも絶妙ですね。

ただし山にかかっているのは、この前半部分だけで、その後、中盤〜終盤は、陸上競技のトラックを周回するように、大きく右回りで走行して、スタート地点に戻るという、比較的シンプルかつオーソドックスなレイアウトです。

   
コースレイアウト(オフィシャルガイドマップより転載)

   
        
  
The Road to Eagle Coaster

上のマップでも分かるとおり、イーグルコースターのある場所は、遊園地のメインアリアとは、少し離れた別エリアとなっています。その間にはちょっとした谷間があって、そこに道路が通っています。このため、イーグルコースターに向かうには、この陸橋を渡ることになります。そして何と、この橋の下をコースターがくぐる、というレイアウトになっているところが、第2の「見どころ」です。

写真はこの陸橋越しにイーグルコースターの駅舎付近を望んでいるところ。青矢印が巻き上げ最高点、赤矢印がファーストドロップ。

   
  
橋を渡ると、駅舎が見えてきます。これは1階がイーグルプラザといって、レストランと売店がある施設となっており、コースターの乗り場は階段を上って2階にあります。屋根のところに「イーグル」が掲げてあって、このあたり全体としては「エキスポランドのオロチプラザ」を思わせる雰囲気です。

   
  
このように立派なイーグルのエンブレムが付いています

   
      
↓イーグルコースターの搭乗口

かっこいいイーグル(ワシ)がお出迎え。おっとこれはどこかで見たような・・・「これ」だ!

ところで、イーグルはワシ。一方ファルコンというのは「はやぶさ」のことで、これは「タカ」の1種。---じゃあ、ワシとタカはどう違う、って?

どちらも「ワシタカ目」と一括りにされている鳥類で、大形のものをワシ、中小形のものをタカと呼ぶ、という定義らしいので、兄弟みたいなものですね。

ちなみに、このエリアはプレジャーランドと言うらしいです
(ガイドマップには書いてありませんが)

   
   
かっこいい車両

これは、私個人的には、日本のコースターの中ではトップクラスのカッコ良さじゃないかと思います。ほれぼれしてしまいます。

色も何だかビミョーに「渋い」感じで、いいです。シートのクッションは厚くてしっかりしており、座り心地は上々です。

  
   
それでは実際に順を追ってコースレイアウトを解説します。まずは前半部分

駅舎から出て右に回り込んで、写真左の巻き上げから、最高点で右に折れて、だらだらと下った後に、右回りしながらのファーストドロップとなります。ファーストドロップの後は、そのままループ状に右旋回を続けながら上って、ファーストドロップの下をくぐり、さらに続いてキャニオンスプラッシュの最後のドロップ部分(水色のコース)の下をくぐり抜け、右方へと進みます。

この部分は、林間コースと言ってもいいくらいです。林間コースなんて、スキー場ではよく使う表現ですが、コースターでは珍しいですね。

  
  

巻き上げ

巻き上げは斜面に沿って登っていくので、高さは感じにくいです。不思議な巻き上げ感覚です。山の斜面に沿って上っていくので、強いて言えば、スキー場でゴンドラに登っていくのに似ている感じかな。

  
  
ファーストドロップ

斜面に沿って巻き上げたので、続いては、斜面に沿って林の間を分けるようにドロップとなります。シュワルツコフカーブのような形で、落差や斜度は大きくありませんが、なかなか味のああるドロップです。

  
  
中盤へ

キャニオンスプラッシュのラインの下をくぐると、大きなキャメルバックの続く中盤へと進みます。

  
  
それほど大きなアップダウンではありませんが、スピード感があってダイナミックな感じのクルージング(巡航)といった趣で、気持ちよいです。

  
    
ここで、比較的大きなドロップを経て、陸橋へと至ります

  
   

ここが名所の「陸橋くぐり」

イーグルコースター見物の定番ポイントでもあります

  
  

向こうの先のは見えないので、「いきなり視界に入ってくる」、といった感じで登場してきます。ローラーコースターのドロップをこのように正面から近くで見ることができるのは珍しいですね。

   
  

終盤へ

「陸橋くぐり」のあとは、このようにひとつキャメルバックを通過して、モンキーコースター、ドリームサイクル、下にはゴーカートがあるエリアと重なりつつ右旋回して、駅舎へ向かいます。

  
  
〜〜それでは実際に乗車してみましょう〜〜
(乗り撮り編)
  
巻き上げです。山の斜面を登る感じ。 空と木だけしか見えません。

  
   
巻き上げ最高点から右折してしばらく直線的にだらだらと下って加速した後、右カーブしながらのファーストドロップとなります(先に見えるのが「ドロップ」の入り)。何だか林の上を飛んでいる鷲になったような気がしませんか?

  
     
ファーストドロップ

林を切り裂くように進むファーストドロップです

  
   
ファーストドロップの底から、右カーブはそのままに、今度は上りに移行します。

ここでも、かなり樹木すれすれに進みます。

  
   
ファーストドロップに続いて、山の斜面を傾斜ループのような形で1周してきたことになり、ここでファーストドロップ開始点付近の下をくぐります。進行方向、先のほうには、キャニオンスプラッシュの水色のコースが目に入ってきます。

  
   
次にキャニオンスプラッシュ(最後のドロップの部分)の下をくぐり抜けます。

ここでも両側は緑、緑、緑!   木の葉に触れそうなくらいです。

ここは直線的に支柱に向かって行って、直前で「危うく」右に折れる感じでちょっとスリルあり。

  
   

軽いブーメランターン風のところ
キャニオンスプラッシュ前半部の上方を右旋回します。

  
   
また木々の緑の中へドロップしていく感じ

  
   
このキャメルバックを越えると、次は「陸橋くぐり」です

  
   
陸橋くぐり

他のローラーコースターでいえば、トンネルに相当するわけですから、そう考えると「普通の構造物」なのかもしれませんが、この場合、そこに人が立ってこちらを見ている、というところが何となく「普通でない感じ」で面白いのです。

いずれにしてもなかなかスリルがあって楽しいです。

  
   
陸橋をくぐると、また一つキャメルバックをこえて、モンキーコースターと交錯するようにして右旋回していきます。ここまで来ても、まだ木に触れそう!

  
   
最後の右カーブ

この先は直線的になって、一度軽いキャメルバックが入って、その後、フィニッシュとなります。

  
  
まとめ

序盤は山の斜面に沿って、緑の中のファーストドロップとこれに続く傾斜ループ状旋回、木々に埋もれるような中を進んで、中盤の大らかなキャメルバック。陸橋くぐりで歓声が上がって、さらにアップダウンを繰り返してフィニッシュへ---ここならではの特徴あるレイアウトと、緑一杯の中を進む楽しさで、終始飽きさせません。

スピードはそれほど速くはないはずですが、一定のスピード感が持続し、無理のないレイアウトに助けられて、大らかで躍動感のある乗り味を示しています。

イメージ的にはバンデットと、妙高のビッグバーンコースターに共通点を感じます。乗り心地などは、同じ泉陽興業ということで、バニッシュをちょっとだけ荒くしたような、そんな感じです。

宙返りもないし、今どきにしては高低差も少なく、距離的にも中規模に止まる、ある意味ローカルなキャメルバックコースターですが、「いわゆるジェットコースター」の類とは完全に一線を画す、ちゃんとした(というより一級品の)ローラーコースターと言えるでしょう。泉陽興業のコースターとしては最も大型の部類で、間違いなく同社の「傑作」の一つだと思います。

緑の山林に降り立つイーグル(鷲)のイメージが、みごとに表現されているのが素晴らしい。

文句なしにオススメ!!  楽しいよ!

   
   
   

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