ジェットペアコースター
   

山頂から少し下った傾斜地に自然の地形をそのまま利用して設置された小型コースターです。オフィシャルサイトに載っているたった1枚の写真(2人乗りのライドに子供が2人乗ってカーブをまわっているところ)以外に情報がなかったので、実際に現地に行って見るまでは、非常に小さい「お子様用ミニコースター」かマウス系のコースターを思い浮かべていました。確かにその素性はといえば、サノヤスヒシノ明昌社の「ジャングルマウス」にリストアップされているので本名はジャングルマウスのようなのですが、どうしてどうして、なかなか魅力のある個性的な小型コースターといえます。

   
      
コースレイアウト

小規模なコースターですが、駅舎の前に位置する重なり合うような周回コースの部分と、巻き上げ〜ファーストドロップの部分と、2つのエリアから成っています。便宜的に「ドロップ」という言葉を使いますが、まあ大したドロップではありません。

こんな感じの周回コースというのは意外と「ありそうで、無い」レイアウトではないかと思います。山頂直下の傾斜地をうまく利用してあるようなので、ここ京山のオリジナル、custom-madeのコースターだと推察します。

   
   
上の写真によく写っていない、巻き上げ〜ファーストドロップの部分を示します。

       
      
巻き上げ最高点

最高点なのに、地面からほとんど離れていないのが面白いところ。斜面をうまく利用してレイアウトしてあることがわかります。こういった造りは、他では、日本モンキーパークのイーグルコースターなどに見られます。

   
   
巻き上げ最高点とは反対側の端の、コーナーが重なった部分。
斜面になっている「南広場」という所から見上げています。

   
        
駅舎じゃなくて、「乗り場」といった雰囲気。

左方に見えている「とけいのおうち」というのは一体何なんだろうか?(不明)

メジャーな遊園地と違って、お客もほどんどいなければ、スタッフの人だって、「この界隈(かいわい)で一人」といった感じでしか配置されていません。だから乗り場に行っても「誰もいない」ということだってありうるのが「ローカル遊園地」の世界、といえます。

乗ろうと思ったらまずスタッフの人を捜し出すことから始めなければなりません。そして見つけたら「これ乗れますかー?、お願いしまーす」といった風に声をかけないと何もはじまりません。

  
  
マウスっぽい、小型のライドは、2人乗りです。
   
2人が前後に重なるように密着して座ります。だから「ペアコースター」なのです。

一応、1本だけですがベルト付き。スカイランドいこまの「ジェットスレー」よりちょっとしっかりした感じのライドですが、基本的には似ています。

   
   
プラットフォームに立つとこんな感じ。フィニッシュの方角を見たところです。

まわりを見回してもあたりに居るのはスタッフのお兄ちゃん一人だけ。こんな寂しい山の上(中)でたった一人で小さなコースターに乗る・・・はたしてほんとうに大丈夫なんだろうか?といった不安感も少しはある・・・こういったところが「ローカル」の醍醐味です(笑)。

   
   
こんどは右へ目を転じて、スタートの方角を見たところ。スタートするとすぐ黄色矢印のように右に90度旋回して巻き上げとなります。

   
   
巻き上げです。この日、残念ながら「人が乗って走行している」写真は撮れませんでした。(入園者がほとんどなく、このため乗る人も自分以外にはいなかった)

   
   
巻き上げ最高点に達しました

   
   
いよいよファーストドロップです

   
   
ファーストドロップから一度登って、左90度のカーブ
(向こうにキッズプラザのF-104J戦闘機が見えています)

   
   
駅舎の前を、セカンドドロップ!(プラットフォームから見たところ)

  
  
駅舎の前のエリアの最初は、まず右まわり

   
   
そして、さらにヘアピンカーブ状の右回り。ちゃんとバンク角が設けてあります。

   
   
次は左カーブ

   
   
ここは「2連続カーブ」といった形で左回り。
この後、ちょっとドロップして最終コーナーへ。

   
   
最後に左カーブしてフィニッシュとなります。

   

   
それでは次に乗り撮り編

巻き上げ最高点で180度旋回。
先にも言いましたが、最高点なのに地面がすぐ近くです。

  
  
ファーストドロップ

山の斜面をすべって、緑の中へドロップです。落差は小さいですが、ふつうに「ジェットコースターっぽい」感じで、なかなかいい雰囲気です。

ほとんど固定されずに、いわば箱の中にちょこんと腰をおろしたような状態でライドに乗り込んでいるので、何となく一抹の不安感も完全には払拭できず、このためけっこうスリルがあるとも言えます。

  
  
ファーストドロップの底
スピード感はまずまず。

  
  
左に90度カーブした後の、セカンドドロップ。左手に駅舎があります。

  
  
上のカットからは少し飛びますが、これは最初の左カーブのところ。

  
  
さらに飛んで、これは2連続左カーブのところ。

  
   
かなりバンク角を伴った左カーブで、同時に少しドロップもあって、これはなかなか本格的コースターっぽい挙動と言えます。素朴な自然の中を走っている感じもvery good!

  
  
そのドロップの底

  
  
これで登って、大きく左カーブしてフィニッシュです。

いかがでしたか?

おわり

   
ジェットペアコースターのまとめ

規模からいえばマウス的なミニコースターですが、レイアウトや走行感にはふつうのローラーコースターのそれと言ってよい部分もあって、なかなか見どころのあるコースターです。

素朴な山の自然の中、木々の上を走行する爽快感は、かなり「いけます」。

こういうのに乗ってみると、ローラーコースターの楽しさの要素というのは、何も、絶対的な「高さ」や「速さ」や「斜度」ばかりではない、ということが本当に身をもってよくわかります。機会があったらぜひお試しあれ。楽しいですよ!

      
    
     

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