OROCHI オロチ

     

全長 1200 m
最高速度 90 km/h
最高点の高さ 43 m

ピレネーと並ぶ、国内最大規模のインバーテッド(吊り下げ式)コースターです。複雑なうねりを見せるそのコースレイアウトは、確かに荒れ狂う「オロチ」の姿をイメージさせられますね。       

      

          

   

    
ところで・・・

   

唐突ですが・・・

    

これがオロチくんです!!
↓↓↓

    

オロチランドの遊具の上に、こうやって立っています。どうやらタマゴから孵(かえ)ったばかりのようですね。非常にカワイイです。

横から見たところ

       
まずは全体像から
  
コブラロールの側から、ファーストドロップを望む

ここでは写っていませんが、写真右上のほうに、巻き上げと、最後の水平ループのエリアがあります。左下にコブラロールが続くことになります。手前に見えるのが8の字様ループです。

8の字様ループに隣接した敷地(右写真で水色のところを中心としたエリア)は「オロチランド・わんぱく天国」として、子供の遊び場になっています。そこに上↑のオロチくんがいます。

  
  
コブラロール

上の写真の左下に続く部分で、ここが折り返し地点となっています。

   
   
スタート地点付近を望む

巻き上げの下方に、最後の「ひねり回転」〜「水平ループ」のエリアが設置されています。最後にもちゃんと「締め」があるということです。

  
       
それでは順に各パートを解説
        
START

駅舎(側面)です。ここでは、「オロチくん」じゃなくて、このように恐ろしい「オロチ」が、牙をむいています。
駅舎を出ると、すぐに左に180度回転して、巻き上げにはいります。

  
    

どーです、怖いでしょう!

   
  
ちなみに高いところから見るとこんなふうです

   
   
巻き上げ

なかなか眺望の良い巻き上げです。

    
   
FIRST DROP

高さ43mです

  
  

巻き上げ最高点から、右に約90度カーブしながらファーストドロップに入ります。インバーテッドコースターではこのようにカーブするときは外側に大きく振られるような動きがはいります。

  
  

最高速は90km/hとのこと。豪快ですが、確かにピレネーよりちょっとだけ遅いような気がします。

   
   
ファーストドロップで加速したら、まずは垂直ループです (写真左が進行方向)

   
      
垂直ループの次は、一度上昇して、このひねり(スクリュー)回転

インバーテッドコースターの定番メニューです。(写真左が進行方向)

オロチは、この「ひねり回転」が計3回あるのが特徴です。8の字様ループの輪の中に飛び込んでいくようなレイアウトになっていますが、実際走っていると何もわかりません。コブラロールまで行って、戻ってくると、ほぼ同じ場所で、また「ひねり回転」が入ります(下のライン)。

ここはコース全体のほぼ中央部で、下にオロチランドがあって、小さな子供達が「オロチ(コースター)」には目もくれずに遊んでいます。椅子やテーブルなども並んでいるので、のんびりと見物するには絶好の場所です。ここの主(ぬし)オロチくんも、しっかり見つめています。

  
     
コブラロール

「連続技」になりますから、かなり激しい動きです

   
    
コブラロールを抜けて、一度上昇してから、この8の字様ループとなります。

最初に左回りの登り水平ループ、続いて右回りの下り水平ループ、と連続する動きです。

   
   

こコブラロールを抜けて、ここまで戻ってきて旋回しながら登ると、かなりスピードも落ちてしまって、「のんびり一息つく」といった感じになります。

  
  
8の字様ループの後半の下りで少し加速して、その勢いで、ひねり回転となります。上方に見えるのは、行き(往路)のひねり回転です(写真右が進行方向)。

  
  
上の写真と同じ、第2のひねり回転(反対側から見たところ)

この後、垂直ループの横を通って、一路、最後のエリアへと進みます。

    
   
フィニッシュ前のエリア

ここは巻き上げ〜ファーストドロップの「足元」に位置するエリアです。ファーストドロップの底の部分の上を交差してここに進入し、第3のひねり回転を経て、右回り2回転(1回転半)の下り水平ループを回って、フィニッシュとなります。

   
3回目のひねり回転

   

その直後に水平ループを回って、フィニッシュへと向かいます。

さすがにスピードも落ちているため、この水平ループは、「なんとなく回っている」、といった感じで終わってしまいます。そもそも吊り下げ式コースターでの水平ループは遠心力で搬器が振られてしまうため、体に横方向のGがかかりにくく、このため意外とインパクトを感じにくいのだと思います。(ピレネーの水平ループはスピードがあって、搬器も水平に近くなるため、かなり面白さがありますが)

   
   
オロチプラザ

駅舎の正面はこんな感じ。2階が乗り場で、1階がオロチプラザとなっており、オロチくんグッズを売ってます。(オロチくんグッズは、あまり売れないのか、種類は少ないです)お昼時にはこのように、昼食をとる人達でにぎわっています。

    
まとめ

現在のところ、ピレネーと並んで日本を代表すると思われる2大インバーテッドコースターのうちの1つ。

さすがにスケールは大きく、コースレイアウトも多彩で、充実した内容です。コース構成の内容的にはピレネーと同等か、それ以上と思われますが、実際に感じられるスピード感や躍動感、楽しさ、気持ちよさ、といったものはピレネーのほうがだいぶ上と思います。

一番感じるのは全体のスピード感。特に8の字様ループのあたりでは完全に減速してしまい、明らかな「中だるみ」を感じますし、このために、最後のひねり回転やループもスピード感に乏しく、そのあたりまで来ると、「やっとのことで最後までたどりついた」、といった感がしないでもないです。

このため、乗り終えても、クラクラしたりせず、首回りの負荷が心配されるほどのことはなく、何度でも繰り返し乗れる、と感じさせられます。そのあたりがピレネーとの大きな違いでしょう。

逆に言えば、「乗る人を選ばず誰にでも内容充実のインバーテッドコースターが楽しめる」というのが特徴となるので、そういった意味では、なかなかいいコースターであるとも言えるでしょう。

駅舎が一方の端にあって、反対側の端にあるコブラロールで折り返してくる往復コースの形をとっているため、コースレイアウトはかなり長大に見えて、巻き上げからその全貌が見渡せますから、感覚的には、大きさ、雄大さといったものを強く感じさせるコースターだと言えます。長い道のりを折り返しコースで行って帰ってくる「ロングクルージング」ともいえるような滑走感はスチールドラゴン2000にも通じる趣があると思います。

「オロチくん」はキャラクターとしてはとても良い出来で、私は個人的には大好きですが、スタート駅舎に掲げられた「本物の怖いオロチ」と、両者が併存しているため、アトラクションのイメージが今一つはっきりしなくなっているような印象を受けます。コースのレールも、「白と淡いピンクのメルヘン調」みたいな感じで、本来このコースターが持つべき性格を弱めているように思います(あるいは万人向けをねらって、意識してそうされたものか?)。せっかくオロチと名付けて、「恐怖のオロチ」を前面に出したのだから、コース自体もFujiyamaみたいな硬派なタッチでまとめたほうが良かったのではないでしょうか。

いずれにしても、「遠路はるばる出かけて行って乗る」だけの価値は十分にありますので、遠方の方にもお勧めします。

     

         
風神雷神2

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