トルネイダー
    

とにかく美しいコースターです。まずコースが描き出す曲線が美しい。何の制約も受けることなく、各コンポーネントをひたすらシンプルに直列に連結した、この幾何学的美しさは特筆もの。しかもこの噴水を配した広い池とのマッチングが最高!周囲の緑に溶け込むような緑のカラーリングも見事!もう、言うことなしです。

コースレイアウトは、ファーストドロップから垂直ループ、次に大きなキャメルバックを越えて、2回転スクリューへと至り、端でヘアピンカーブを曲がり、小さなキャメルバックをまた一つ越えて、最後にポンとホップしてから駅舎へすべり込みます。ループとスクリューの両方を併せ持つばかりでなく、大小2つのキャメルバックで2度の「浮き」まで体験できるという、実は大変多彩なコースターなのです。

   
     

トルネイダーに至るには、正面入り口を入って左前方に進み、この「さつき橋」を渡ります。

コースの前半部はこのように巻き上げ最高点から右回りで180度旋回してからファーストドロップとなります。

  
    

2回転スクリューからヘアピンカーブにかけての曲線は、眺める位置によって変幻自在に形を変え、見る者を飽きさせません。ヘアピンカーブの直後に小さなキャメルバックがあるのですが、わかりますか?

  
   

右180度旋回に入る直前に、わずかに一段下る部分があるのが分かるでしょうか?これによって「おっ」と思うような加速が得られるのです。

右カーブのところでは意外と助走がついた感じとなり、もたつきのないすみやかなファーストドロップの入りとなる、というのが最初の特徴です。こんなところにも細かい気遣いが感じられますね。

この右カーブからファーストドロップ垂直ループ2回転スクリューヘアピンカーブまで、すなわちコースの主要な部分はすべて水上にあります。

駅舎からスタートして巻き上げ始める、そのあたりに立って巻き上げの音に耳を傾けていると、「あっ、これはバンデットだ!」と感じます。

    
       
この、最高点に達したところでわずかに下り、その加速で180度旋回部を回ってファーストドロップとなるレイアウトはアロー社のコークスクリューが手本となったのかもしれません。

   
   
美しいクロソイド曲線を描く垂直ループです

   
   

こうやって見ても、ファーストドロップから垂直ループにかけての部分も完全に水上にあるということがよく分かりますね。

   
もう、見納めだから「しつこい!」と言われてもいいこれでもか!!、といった感じで載せておきます

   
      
もう一丁です!

       
  

ループを回った後、その勢いで、一気にキャメルバックを越えます。ここでの「浮き」は、なかなかのもの。さらにキャメルバックを越えた後は、スクリューに入るために左へ進路を変えるため、急激に左方向に振りながらのドロップとなり、結局、「浮き」と「左振りドロップ」の連続で、ウハウハ状態!芸が細かいレイアウトです。しかもそれで間髪を入れずにスクリューに突入するのだから・・・。

       
           
このキャメルバックからコークスクリューにかけての部分は、「水上」あるいは「池」というものを強く意識させられます。他園のコースターで言われる「水上」とは比べ物にならないくらい、大きな意味を持っています。見ても、乗っても、ほんとうに印象的なコースターでした!

ここではヘアピンカーブで折り返した後、小さなキャメルバックがあるのと、そのあと駅舎に入る直前に一段階ホップするというラストの部分が見えています(写真の下方)。最後の最後まで飽きさせないというか、意味のない部分は皆無と言えます。

ほんとうに、いつまで眺めていても飽きないコースターです。ところで、スクリュー回転の部分というのは、見る角度によって、「いろいろに見える」ので不思議!

    
    
    

最後にこんなショットはいかが?

「和風庭園の一部となっているコースター」と言っても過言ではない!

      
   
   

本名は「ループ&コークスクリュー」

昭和56年3月、東洋娯楽機(トーゴ)製です。昭和56年といえば、日本にアメリカ・アロー社製のコークスクリューが初上陸してから4年後のことでした。

    
      
まとめ

これはもはや国宝級の建造物、兼乗り物だった。

だから撤去しちゃいかんのだ!!!(泣)

   

さようなら トルネイダー

   
      
   

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